こんにちは、ラ・ヴィネ 店長の阿保です。

コート・デ・ブラン地区の南に位置するセザンヌの町から今日はスタートです。

やはり今日も朝から快晴で気持ち良いですが、気温は4℃で寒いです。それでも午後には20℃を越える予報です。

 

さて、今日も朝からシャンパーニュの蔵元訪問を始めたいと思います。

まずはこちらエペルネの南コトー・シュッド・デペルネ地区のモンテロン村です。

BENOIT MICHEL 

 

ラ・ヴィネでもお馴染みだったギィ・ミシェルを受け継いだ息子ブノワ名義となったブノワ・ミシェルです。ラ・ヴィネの前身であるカーブ・タイユバン東京店の頃、父親の代からお付き合いのある蔵元で、何といっても瓶熟成の長さが蔵元のシャンパーニュの魅力でしょう。

 

若いアレクサンドル&ロリス兄弟が台頭しており、父親ブノワと共にシャンパーニュ造りに参加しています。今までのピエリーに在った蔵元は、新たにモンテロン村に移設、それも元々あった巨大な蔵元の跡地を使用しており、蔵元の規模を遥かに超える巨大なカーヴは圧巻でした。

 

相変わらず、そのマロラクティック発酵を行わないシャンパーニュは、その強い酸味を和らげて奥行きを生み出すために、10年以上の熟成を行ってからリリースされるという一貫したところも変わらずです。

 

数年前に訪問したスタッフと殆ど同じ年号のキュヴェを味わっているという不思議な感覚です。

 

新しい試みなども沢山聞いたはいいですが、リリースされるのが先過ぎて忘れてしまいますよ!!

 

FRANCOIS LECOMPTE

お次はリリー・ラ・モンターニュ村のこちらです。相変わらず看板を出すことなく、馴染みの顧客のみとの取引を行う蔵元フランソワ・ルコント、2年ぶりの再訪です。

 

こちらもしっかりと瓶熟成を行ったシャンパーニュがとても魅力的です。

 

おっとりとしたシルヴィさんと、優しい感じの話口調のフランソワさん、とても居心地のよい空間で、蔵元のラインアップを一通り試飲させてもらいました。

 

ここも熟成したものを得意としていまして、2023年に訪問した時と同じヴィンテージを味わうこととなりました。熟成した古いものを未だに分けてもらえるのはとっても嬉しいのですが、なんとも複雑な気分になりました() デジャヴュ?

 

 

さて、シャンパーニュの生産者訪問はこちらで終了です。とても短い時間で沢山の蔵元訪問を行いましたが、なんとも充実した蔵元巡りができました。

 

この後は東のアルザス&ロレーヌ地方に向かって移動です。

今回はロレーヌ地方でも北端、フランスとドイツ、ルクセンブルグという三つの国が交わるモーゼル川流域のワイン産地を巡ります。

 

ドイツの銘醸として知られるモーゼル(MOSEL)ですが、実はフランスのロレーヌ地方が河の水源となっている為、フランスにもモーゼル(MOSELLE)の産地が存在しているのです。フランス語読みだと「モゼール」という感じです。

 

はるか昔、中世にはワイン生産地として名の知れた有名な産地であったモレンチ・モゼールのワインですが、フィロキセラ禍や2度の世界大戦などで、荒廃し忘れ去られたようなワイン産地だったのですが、20世紀も終わりに差し掛かるころからの復興は目覚ましく、ユーロ圏ではとても人気になっている産地です。

 

しかし、その生産者の数は約15生産者、そしてそれぞれの蔵元も小さいため、世界に輸出してくれるようなところは殆どないのが現状です。

 

ということで日本でもほぼ無名ですが、そこはフランス各地のニッチでも優れたワインを探してきてご紹介するラ・ヴィネですから、少量ではありますが、特別に分けてもらっており、皆様にご案内しているわけです。

 

CHATEAU DE VAUX

まずはラ・ヴィネでご案内するモゼールワインでも一番人気のこちらを訪問です。

 

今回、新しい住所を教えてもらっての訪問先は何とも豪華な建物にビックリです。Vaux村の隣村にあった古い醸造所を買い取って改築していました。

 

早速、醸造家でもある奥様のジュヌヴィエーヴさんが出迎えてくれました。一通り新しい設備を見せてもらいましたが、いままでよりもはるかに大きな施設には感嘆しっぱなしです。

 

古くて大きなコンクリートタンクを部屋に見立てて樽の熟成庫にしています。

 

その後は、初めて味わうキュヴェなども含めていろいろ試飲させてもらいます。

 

 

この極めて冷涼な地で、信じられないような出色の赤ワインを生産しています。

早速その赤ワインを味わい、そして多彩な白ワインのラインアップも味わいましたが、どれも嬉しくなるような美味しさです。

 

 

DOMAINE LES BELIERS

こちらは12年ぶりの訪問となるイヴさんの蔵元。有機栽培の葡萄から醸造まで、殆どの作業を彼女がほぼ一人で行っています。

 

蔵元が代々所有している畑に自宅を移し、葡萄畑、野菜畑、醸造所兼自宅、そして民宿も始めるそうです。

 

畑の向こうにはツリーハウスまで建設していました!

 

ワイン造りと共に楽しいライフワークを模索しているところはフランス人らしいな~とも思うところです。

 

ワインの方は、先ほど訪問したシャトー・ド・ヴォーの洗練されたスタイルとは違い、どちらかというと、地酒らしい魅力を感じさせるものです。ちょっと遊び心もあるワインなども興味をそそられるところです。

 

さて、久しぶりのモゼール生産者訪問を終えて、今日の宿泊先はこの地の中心都市であるMETZ(メス)の中心部です。

ここは広場にあるサン・テティエンヌ大聖堂が有名です。そのステンドグラスはマルク・シャガールの作品だというから一度は見てみたいですね。それにメスの古い駅舎も見ごたえありですし、現代アートで知られるポンピドゥーセンターもありますから、新旧が入り混じる魅力的な街、そしてワインと芸術が楽しめるというのは観光にも最適です。是非プライベートでも訪れてみたいところです。

今日は週末の金曜日、メスの旧市街には人が溢れて、どこもかしこもアペリティフを楽しむ人ばかりで、賑やかな感じがいいですね。こちらは早めにお店に入って食事で疲れを癒します。

明日は、午前中にお付き合いのある蔵元を一軒訪問し、その後はアルザス地方のコルマールまで移動予定です。

ラヴィネスタッフ