老舗ワイン屋が推すピノ・ノワール4本セット

【ワインセット選定担当ソムリエによるワイン解説】

赤ワインの代表的なブドウ品種であるピノ・ノワール。栽培される土地や造り手の特徴が反映されやすく、世界各国で異なるキャラクターのピノ・ノワールが数多く存在します。当セットでは試飲を重ねるなかで「これは…！」というピノ・ノワールのみ、特に日常に寄り添えるデイリーレンジのワインを厳選してセットにいたしました。ピノ・ノワールが本来持つ華やかさや品のある酸味を持ちながら、その地域の特徴をあわせもつ秀逸なピノ・ノワールをお楽しみください。
 

1.カラ・タラ・ワインズ カラ・タラ ピノ・ノワール 2021
【産地】南アフリカ/ウエスタン・ケープ【タイプ】赤【ブドウ品種】ピノ・ノワール100%

カラ・タラ・ワインズは、スターク・コンデ・ワインズのオーナーであるホセ・コンデ氏と、2018年に南ア最優秀若手醸造家賞を受賞したルーガー・バン・ワイク氏が立ち上げたジョイントベンチャー。冷涼なエルギン・ヴァレーや銘醸地ステレンボッシュなどで育まれたブドウを用いたこのワインは、熟したイチゴを思わせる華やかなアロマと、カシスやブラックチェリーの香味や上品なタンニンが一体となって、奥深く艶のある味わいが感じられます。著名な評論家が「ブルゴーニュはご用心」というコメントを残したほどの、秀逸な仕上がりです。

2.ロロン・エ・フィス ピノ・ノワール 2023
【産地】フランス【タイプ】赤【ブドウ品種】ピノ・ノワール100%

ピノ・ノワールの隠れた銘醸地、オーヴェルニュ地方のブドウを用いて造られる1本。痩せた土壌と、昼夜の寒暖差によりもたらされる密度の高い果実味と穏やかな酸味は、ブルゴーニュライクなピノ・ノワールに仕上がっており、デイリーレンジのワインとして文句なしのクオリティを誇る秀逸ワインと言えます。人気雑誌リアルワインガイドにて安旨大賞を獲得してからは、そのコストパフォーマンスの高さに注目が集まるオーヴェルニュのピノ・ノワール。ぜひ、この機会にお召し上がりください。

3.ベティッグ　ヴィーノ・プエブロ　ピノ・ノワール 2022
【産地】チリ/マジェコヴァレー【タイプ】赤【ブドウ品種】ピノ・ノワール100%

チリワインにおいて数多くの伝説を創ってきたエラスリスのワインメーカーである天才醸造家フランシスコ・ベティッグ氏が仕込む！南極に近いトライゲン村はとても冷涼な気候で、素晴らしいブルゴーニュスタイルのワインを造る。「ブエブロ」とは「村」の意味で、蔵元のスタンダードクラス。収穫はすべて手摘み、ステンレスタンク＆フレンチオークを使用し自然酵母のみで発酵、10ヶ月の熟成。野イチゴや赤い果実の濃密な香り、優しくピュアな果実味と高貴な野性味を感じる。ニューワールドらしさ(オレゴンやニュージーランド)とブルゴーニュのような冷涼感、どちらも感じさせてくれるコストパフォーマンス抜群のピノ・ノワール！ブルゴーニュ愛飲家必飲です♪

4.エチェク・クーリア　ピノ・ノワール 2021
【産地】ハンガリー/エチェク・ブダ【タイプ】赤【ブドウ品種】ピノ・ノワール100%

首都ブラペストから車で西へ30分程、エチェク・ブダにある1996年に設立されたワイナリー。この土地では昔から白葡萄が盛んに栽培され、スパークリングワインの産地としても有名だったが「伝統的な製法を尊重しつつ、革新的なワインを造る」という考えから黒葡萄を植え、個性的で素晴らしいワインを生み出し、成功したワイナリーとしても知られている。この土地に16haを所有し比較的暖かな気候と石灰岩土壌を表現したワインを醸造。このピノ・ノワールは収量を抑えてしっかりと選果、除梗して優しくプレス、その後12ヶ月程樽熟成。しっかりと熟度があり、熟した苺や新鮮なプラムのニュアンス、艶やかで飲みやすく、味わいは冷涼な地区のニューワールドを思わせる。世界的に見て、これで3,000円以下は優秀・・・だと思います。

セット担当：YEBISU WINEMART ソムリエ　増永 太郎