どうも。恵比寿ワインマートEC部の西岡です。
花粉症がピークですね!私も例にもれず、薬とマスクでなんとか乗り越える日々。
そんな時ふと思いました。「ワイン産地にも花粉症があるんだろうか?」
ヨーロッパの広大なブドウ畑が、もし花粉を飛ばしたら……考えただけでも恐ろしい!
でも、調べてみると面白いことがわかりました。
ブドウの花は基本的に自家受粉します。このため、花粉が遠くまで飛散する心配はありません。ブドウ畑ではくしゃみが出るかもしれませんが、街までは飛んでこないということですね。良かった!
これに対してスギやヒノキは主に風の力で受粉する風媒花で、ご存じのとおり花粉が大量飛散します…。
ちなみにブドウの花はとっても地味なのはご存じでしたか?自家受粉で、昆虫を集める必要がないため、カラフルな花びらや強い香りも不要というわけです。合理的ですよね。
それにしても、この地味な花が甘いブドウの実となり、美味しいワインになるのだから、面白いものです。
さて、前おきが長くなりましたが、今回ご紹介する白ワインもまさに「控えめだけど実力派」の代表格!
産地はドイツ・バーデン。品種はグートエーデル(シャスラ)。ドイツの白ワインといえばリースリングが有名ですが、スイスに近く、温暖な南バーデンならではのシャスラを使った白ワインです。
テイスティング
グラスに注ぐと、澄んだストローイエローが美しく輝きます。
グラスを回すとレッグがやや長めのレッグがみられ、ワインの力強さを予感させます。
香りはカットしたてのリンゴや洋梨、そしてカリンがフレッシュに広がり、その後、乾燥したユーカリやタイムが微かに香ります。そして全体を漂う火打石のようなミネラル香がとても印象に残りました。
口に運ぶと、口当たりは滑らかで、爽やかな酸味が広がります。キリッとした辛口スタイルですね。
中盤から後半にかけて、ミネラルの存在感が増し、しっかりとした骨格を作り出します。
アルコールのボリュームも、ワインの構成を支えています。
後半には、ハーブティのような軽い苦味と共に、深みのあるコクが舌に残り、余韻が長く続きます。
全体的に芳香豊かでありながら、まろやかで調和の取れた味わい。複雑さがありながら、絶妙にバランスが取れていて、ひと口ごとに新たな発見を与えてくれる、そんな不思議な魅力を持った白ワインです。
合わせる料理
「塩豚と豆の煮込み」

作り方:
- 豚肩ロースに塩をすり込み、冷蔵庫で一晩寝かせて塩豚に。
- 塩豚をカットし、多めの水で2時間ほど煮込みます。
- ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ、パプリカ、マッシュルーム、ソーセージ、水煮大豆、乾燥ローリエ、ローズマリーを硬いものから順に加え、柔らかくなるまで煮込みます。
- 完成直前にバターをひとかけら溶かし入れ、イタリアンパセリを散らして完成。
組み合わせのポイント:
- 煮込みのほっくりとした食感に、白ワインの爽やかな酸味が心地よいコントラスト。
- ハーブの香りが、ワインのニュアンスと重なり合う。
- バターのまろやかさが、ワインと料理の橋渡し役に。
- 根菜の持つ大地のエネルギーと、ワインのミネラル感が相乗効果。
ほくほく淡白な料理に、ジューシーなワインの酸味が心地良い〜!この感覚はまさに「補完のマリアージュ」と呼べそうです。
ドイツの白ワイン全般的にほっこり系の煮物には合いますし、自然に食卓になじむような雰囲気があって使いやすいので、ぜひセラーの常連として加えていただきたいです!
それでは次回もお楽しみに。